3 15, 2003
CLIE TG50 のバランス感覚

前の Entry で話題にした、CLIE PEG-TG50 が、本日予定通り発売された。最近 Sony の新型 CLIE は度々発売延期になることが多かったが、本機は無事にリリース。CLIE T Series のスリムで優美なメタリック・フォルムを継承しつつ、200 MHz プロセッサで武装した。ビジネス・ユーザーをターゲットにしながら、身上はやはり "Personal Entertainment Organizer"。音楽再生機能や Bluetooth を使ったネットワーク・オセロソフトの同梱など、アソビゴコロあふれるパッケージになっている。当方も結局、カメラ起動が遅く重い NZ-90 の継続利用をあきらめ(というか、最初から TG-50 が出ることを知っていたら NZ-90 には行かなかったのだが...言い訳。)、TG-50 にスイッチすることを決めた。この新しい CLIE は、とてもバランスが良く、気品がある。

NZ-90 も、全ての必要な機能が詰まった意欲あふれる機種だったが、気軽に使いたいはずのカメラ起動が遅かったり、カメラユニットを上部にむりやり収めたので通信カードが下部に付く形になったり、300グラム近い重量になったりと、多機能化したが故の問題点も多く抱えていた。

PDA とは、毎日使うデジタルの道具。パーソナルデータを収納・閲覧する機能が一番大切。それが故に、利用する上での気軽さも継続使用を行う上での重要な要素だ。

毎日身につけていて邪魔でない形状・重量か。電池の持ちはそこそこ良いか。必要なデータにたどりつくまでのスピードはどうか。TG-50 は、スリムで軽い筐体、CLIE Palm OS5 対応機の中では最長(通常使用で11日間)の電池の持ち、キーボードによるクイックな操作で、そうした要請に応えている。

中でも、キーボードの作りは、これまでのハイエンド・クリエの中でも非常に良い出来だ。残念ながら今回も数字キーボードは独立キーにはならなかったが、ブルーとオレンジのキーとの同時押しで記号や数字を打てる様にするなど、工夫が多い。キーボードは本機で初めてバックライトがついたので、暗めのカンファレンス会場内でのメモ入力なども、これで可能となる。

NZ-90 で高い評価だった画像 Viewer の Picsel Viewer が、本機からは ROM 内蔵アプリになった点も見逃せない。DocumentsToGo も便利なソフトだったが、Picsel Viewer ほどの対応ファイルフォーマットの広範さや、軽快な操作感は無かった。ソニーもこのソフトはかなり気に入っているのだろう。NZ-90 に比べて半分ほどの面積になってしまった液晶画面だが、このソフトがあるとそれでも有効に活用出来てしまう。

カメラ内蔵はあきらめるとして、NZ-90 や NX-70V と比較した一番の違いは、通信を行うには別売りの通信アダプターを利用する必要がある点。数世代経つとこの薄さの中に Air H"や WiFi が内蔵されたりするのだろうが、現時点では贅沢は言えない。Bluetooth を使う手はあるが、実効通信速度や電池消費の問題もあり、本端末の場合は通信手段は別に用意した方がいいのかもしれない。そう割り切っても、機能美があるので、許せてしまう端末でもある。

CLIE のキーボードの基本は、Holding し、両手の親指での操作になる。机の上に置いた場合は、人差し指二本などでもいけるが、この操作で OK な方には、買い、の Palm 端末である。CPU パワーがアップし、アプリケーションも充実して、従来の T Series の価格を据え置いた本機は、バランス良く完成されている。

個人的に残念だったのは、本機とは直接関係無いが、米国 Sunnyvale の Fry's で定価の約半額で購入した、Fossil 社製の Wrist PDA なる Palm OS 内蔵腕時計端末とのシンクロが、何故か Date Book だけうまくいかないこと。Palm OS 5 との相性の問題か、日本語ソフトとの相性か...これが出来ると、Palm のデータを全て腕に収めることが出来たのだが。夏までには発売されるという、次の Wrist PDA に期待しよう。こちらはタッチ液晶で、時計のバンドに隠したスタイラスで、グラフィティ入力まで出来てしまうらしい。ジェームズボンドの映画からそのまま出てきた様な eGadget だ。

Posted by minami at 3 15, 2003 10:05 PM