5 18, 2003
おでんとトマトが旨い神田の老舗・尾張家

神田で、New York で大変お世話になった T さんとお会いした。New York から帰国した際には借りていた Connecticut の家を継続賃貸して頂いたり、奥様を始め御家族にも随分お世話になった。前の会社を離れた後でも、家族づきあいをして下さる、とても At home な雰囲気を持って居られる「Mr. 人格者」の T さん。

T さんに紹介を頂いた神田の店は、創業70年を越える老舗。神田駅南口から徒歩1-2分と近い、「尾張家」という、おでんの名店。暖簾をくぐると、厨房を囲む大きなカウンター席に陣取る、常連さんとおぼしき方々が、カジュアルに After 5 を楽しんでいる。初めて訪れたのに、とても暖かい、きさくな江戸っ子の雰囲気があふれている。神田南口近辺には、良心的な価格で美味しい店が多いが、おでんが自慢の店、に行くのは今回が初めて。この店で代々受け継がれて来たであろう絶妙の味付けが、おかみさんの厳しいおでん鍋管理で、おでんダネに染みこんでいる。

ヒゲをたくわえた大柄な御主人の本日のオススメの、JAひまわり(愛知県)特産のほんのり甘く実がしっかりとしまった Perfect Tomato を丸かじりし、新鮮なさしみやとろけそうな穴子の煮こごりに感心しつつも、大食漢の当方の視線はついつい、ぐつぐつとカウンターの中で煮こまれたおでん鍋に注がれる。


年季の入った店内には不釣合いなほど和服姿をビシっと決めた初老の尾張家のおかみさんのみが、おでんを調理する、いわば「おでんマダム」。おでん鍋だけは、他にもたくさんいる従業員には全く触れさせず、ひたすらつゆの味加減やおでんの茹で上がり具合をおかみさん自身が真剣な眼差しで確かめては、タネを追加し、お皿に湯気が上がるおでんを盛って行く。おでん調理の職人芸が伝わる。

いろいろなおでんダネを食べさせて頂いたが、ねぎま(ねぎとマグロを煮た串おでん)、爆弾(味付け卵が中に。)、キャベツ巻(ロールキャベツの、おでん版、ですね。)は絶品。勿論他のネタも文句無く美味しい。おでんの老舗というと、銀座のお多幸など、ちょっと敷居が高い有名店が思い浮かぶが、尾張家は場所も神田ということで、ずっと気楽に立ち寄ることが出来る。ただし、人気店なので、夕方近くは会社帰りのサラリーマンで一杯。時間的には、最初の客が回転したころの、8時~9時すぎ位に行ってみる方が、スムーズにおでんにありつける。

おでんマダムやひげのご主人に、メニューに載っていないうまいもの、を教えてもらえるまでには T さんの様に長い年月をかけて通う必要があるかもしれないが(ちなみに、普通にトマトを注文しただけでは、一般的な桃太郎トマト、等になってしまうが、お得意様には Perfect Tomato が箱でカウンター上にドンっと出てくる。)、おでん好きの方には、是非一度尾張家伝統の味を賞味頂き度い。

Posted by minami at 5 18, 2003 01:03 AM