6 11, 2003
その後の、四谷弁慶堀カメ一家

4月に発見した、迎賓館脇に生息する都会のカメ達。都心にしては緑が多い、弁慶堀の自然の中で、その後も元気に暮らしている。

JR四谷から赤坂見附へ向かってなだらかに下る坂道。歩道が首都高速の下にもぐりこみ、90度左に曲がるあたりのお堀端で、朝の時間をカメ一家(大小いろいろいるので、勝手に一家にしてしまおう。)は甲羅干しにあてる。地図上でプロットすると、ちょうどこのあたり

発見してから数日は、しばらく眺めていてもカメ達が身動き一つしないので、誰かがイタズラでカメの銅像でも置いていったのだろうか、と疑うこともあった。しかし最近は、気温が上がったせいか、緑の藻が多いお堀の水面を元気に泳ぐ姿も度々見かける様になった。真上には渋滞の首都高速が騒々しく、迎賓館を要人が訪れると(最近で言えば、韓国大統領)ものものしい警戒態勢が引かれる東京都心の真ん中で、カメ達はのんびりと甲羅干しを続けている。誰かがペットを放したのか、ここでずっとコイ同様に堀の管理者に飼われているのか、なぜここにカメが、の理由はいまだに良くわからない。

騒々しい都心の風景にあまりにも不釣合いなのんびりとした弁慶堀のカメ一家。現実の都会空間とのお茶目な乖離感が楽しくて、四谷~赤坂間を徒歩で朝通勤する時には、彼等の様子を観察することがひそやかな楽しみとなりつつある。

しかし今朝、いつもの様にお堀端を通りがかると、いつも寄り添っている仲良しカメ一家の中の比較的体の大きな1匹が、群れから外れた単独行動をしていた。これはいったい!?

一匹が、群れから抜け出し、いつもの水際の甲羅干し好適ポジションを離れて、歩道の近くの土(砂?)を掘り返しているのだ。後ろ足で!

スワ、これは産卵!?と思うも、弁慶堀のカメ一家は、よく産卵シーンがテレビで放映される海ガメとは違う、普通の陸ガメだ。まさか、と思ってネットを探ると、おお、やはり陸ガメのメスも、土を後ろ足でほって産卵するのだ!ということがわかった。そう、私は、感動の産卵シーンを、今朝偶然にも目撃してしまったのである。うまくすると、可愛い子陸ガメがそのうちに弁慶堀カメ一家に加わって、ひょこひょこと後をついて泳ぐことになるのだろうか。ますます、四谷のお堀端のカメ観察熱は、高まってしまうのであった。


この弁慶堀、カメだけでなく、かなりの種類の水鳥、コイ、そして花でいえば今は紫陽花。なかなか自然が豊富である。公園になっているわけでも無いし、お堀の水も藻で濁っていてきれいではないので知らずにとおり過ぎてしまう方も多いと思われるが、機会があったら是非立ち止まって堀の周囲に目をこらして観察して頂き度い。都心にしては驚くべき自然の営みが、小さな生態系の中で日々繰り返されているのを、きっと感じることが出来る。

Posted by minami at 6 11, 2003 11:49 PM