6 19, 2003
Treo 600 は米国の Moblog 事情を変えるか


Palm が Handspring 買収を決めたのは、Treo 600 を自社ラインナップに入れたかったからではないか、とまで WIRED NEWS (US) に書かせるほどのインパクトで登場した、フルキーボード、カメラ付 Palm OS ケータイの Treo 600。

米国では、10月に発売予定となっている。(そのころには、Palm ブランドでの販売、となるのだろうか。)Palm / Handspring 創設者の Jeff Hawkins 自らが本機のプレゼンテーションをストリーミングで行ってしまうほどの熱の入れ様だ。

この Treo 600、米国の Moblog シーンを、どう変えて行くのだろう。

これまでのメディア情報をいろいろ見てみると、装着されるカメラはまだメガピクセル・クラスでなくVGA程度(約30万画素)だろう、と見られている。デジカメとしての機能は、多くを期待しすぎてはいけないだろう。

カメラが本体装着され、フル PDA の機能を備えた端末としては、これ以外には米国では Danger / T-Mobile の Sidekick 位しか無かった。横長フォームファクターの Sidekick はキーボードサイズは大きく入力には便利だったが、カメラはおまけ程度の数万画素のもの(日本の H" PHS に接続するものと同等)しかなく、PDA としての機能も独自のもので十分では無かった。何より、音声電話機としての使い勝手の悪さもあって、大ヒット商品にはなってはいなかった。

Treo 600 が、米国市場で Sidekick を上回る人気を博すであろうことは、容易に想像出来る。縦長の本体形状から、上記の携帯電話機としてのベーシックな通話機能が Sidekick よりも勝って見える点は大きいだろう。そして既存の PDAユーザーが移行し易い Palm プラットフォームであることに加え、デジカメ機能も期待しすぎてはいけないが、スナップを撮影して添付ファイルで送る程度なら納得行くレベルにあるとは言える。何より、まだカメラ付ケータイ普及初期にある米国市場では、VGA撮影可能なカメラと携帯電話、そして PDA の組み合わせは、魅力的に映るだろう。MP3 プレーヤーとしても使えるので、日本の J Phone SH-53 と対抗し得る米国版「全部入り」携帯端末なのである。カメラ解像度は SH-53 が勝るが、フルキーボード搭載、という点では Treo 600 が勝る。

小さいながらも押しやすそうなフルキーボードの本体装着。これはずっと Treo の伝統でもあるが、Palm OS5 と高速な CPU を得て、Moblog 入力端末としての使い勝手はさらに向上したはず。米国では、日本とは違ってケータイのテンキーで文字を打ちたいと思っている人は殆どいないが、携帯端末装着の小型フルキーボードならメール端末ブラックベリーのヒットでわかる通り、テキスト入力端末として既に広く受け入れられている。

米国の空港ロビーで、この端末を使ってテキストや写真イメージを自在に自分の Blog ページにアップロードしているモバイル・ビジネスマンの姿が、発売前の今から、なんとなく想像出来てしまうのだが....。10月の発売が、待ち遠しい。


もっと言えば、日本市場でも是非発売して欲しい製品だ。Palm と Handspring の合併を機会に、日本市場再参入戦略を考え直してくれないものだろうか。でないと、Sony の CLIE Phone (ってのが、きっと出るのでしょう。近い将来。)に先を越されちゃうぞ....

Posted by minami at 6 19, 2003 06:32 PM