November 02, 2002
TrackBack を使う

Blog を始めて、最初の一ヶ月の目標は、ともかく Web 上への Personal Publishing をどれくらいの頻度で、どの様に楽しめるか、Editing の機能はどのくらい使い易いのか、そういったことを自分で使い倒しながら色々テストして行くことだった。

1ヶ月でそのフェーズはほぼ終了、大分自分のツールとして使える様にはなってきた。Usability の視点からの良いところ、悪いところも随分わかってきた。ツールとしての改良の余地は、まだまだ大きい。Style Sheet をいじってレイアウトを変えようとしたり、ちょっとした機能拡張をしようとすると、すぐに HTML の知識が要求される。HTML 自体は覚えてしまえば人間の言葉に近い Script だし、決して難しいものではないが、忙しい人には HTML 自体を学んでいる余裕も時間もあまり無いだろう。HTML を覚えるという知的喜びを Training Business に活かして行くというビジネスもあるが、もうすこし Drag and drop 操作で簡単に編集出来る仕組みは、万人が使い易いツールとするには、付加する必要があるだろう。

さて、1ヶ月を超えたところで、そろそろ、通常の Diary 作成ツールとは異なる部分の機能も、より積極的に使い始めよう。

まずは我々が利用している、Moveable Type が開発した、"TrackBack" の仕組みから。

この記事のひとつ前に Post した、Hagakure のグルメレポートの項目の下、Comment のボタンの横に、TrackBack というボタンがある。よく見ると、その横が ( 1 ) と、なっている。これは、他の Moveable Type の Blog に、この Article が(Page 単位でなく、Entry Article 単位で引用されているところもポイント。)引用されたことを示している。

TrackBack、のところをクリックしてみるとその内容がわかる。この Entry Article に対応した固有の URL がまず点線に囲まれた形で現れる。そして、この Article を引用した記事は何で、誰が、いつそれを引用したかも記載されており、クリックすればその記事に飛んでいくことが出来る。ここでは Kuma 本人が、この Article を、別に構築している Multi Author で作っている Gourmet Blog 側から TrackBack の仕組みを利用して相互リンクした、のである。

ちょっとわかりにくい表現になったので別の言い方で説明してみよう。引用側の Groumet Blog の Owner を仮に「ぐるさん」、被引用側の Digital Bear's B-log Cabin の Owner を「くまさん」、と呼ぶことにする。(実際はくまさんとぐるさんは同一人物である私だが、この説明の中では別人と想定して、お読み願い度い。)

ぐるさんは、Groumet Blog の Owner として、グルメ情報に加えたい様なレストラン情報を探して Blog Site Surfing をしていたところ、くまさんの Site に関西のうどん屋の情報を見つけた。これを自分の Blog にリンクし参照記事として、グルメ情報を充実させたい、と、ぐるさんは考えた。これまでの普通の Static Web の仕組みなら、ぐるさんがくまさんの Blog のこの特定記事にリンクしたとしても、その事実はぐるさんの Blog の側に URL がクリッカブルに記載された、ということで終わってしまう。くまさんは、自分の Blog 記事が、他の誰かの Blog にリンクされていたとしても、何らかの形で教えてもらわない限り、ずっと気づかない。

しかし、ぐるさんは、グルメ情報感度が合いそうな(というか自分と同じくらい食いしん坊と思われた)くまさんと、グルメ情報を語り合える知り合いになりたい、と考えた。ぐるさんは、くまさんに、自分のグルメ Blog にくまさんの記事をリンクしたことをなんとか伝えたい。

その方法としては、まずぐるさん、は、引用するくまさんの記事の下にある TrackBack ボタンを押す。すると、対応する URL が現れる。現れた URL を、MoveableType の Article Entry 画面の一番下にある、「URLs to Ping」の Entry Box の中に Copy & Paste する。これで終了。ぐるさんが自分の記事を書き終えて、Publish 操作を行うと、自動的にぐるさんの方からくまさんの当該 Article に Ping が送られて(Ping は本来、インターネットの伝送路の試験などに使われてきた、TCP/IPパケットを用いて、相手先ノードの状態を知るためのコマンド名称)、その結果、くまさんの当該記事の TrackBack のカウンターの数字が「(1)」増加する。

このカウンターの数字を見てくまさんは、自分の記事が誰かに引用されたことを初めて知る。ちょうど、誰かの Comment が追加された、ということを Comment 数字の増加で知るのと同じ感覚だ。Comment との違いは、その記事を読んで引用した人は、自分の Site の外にいて、それを外部から、引用した人の URL も含めて知らせて、自分の Site に被引用者や被引用者の記事を読んでいる人を引っ張ってこようとしている点。くまさんが記述した Groumet 記事下に付加された TrackBack リンクを元に、それを参考にしたぐるさんの Blog Article の記事にも、くまさん自身やくまさんの Blog の読者が自然と Navigate されていくことになる。

くまさんやくまさん Page の読者は、当該記事の TrackBack ボタンをクリックしてみる。すると、TrackBack の Pop-up Window の中に以下の短い記述を発見する。

「はがくれ (大阪・さぬきうどん)
Excerpt: 日帰りの大阪出張。出張の主目的である投資関係の会議以外では、Mobile Blogging の有り方をいろいろユーザー視点から Clie を利用して実験する良い機会にも恵まれたが、やはり食い倒れの大阪で何を食べてきたか、も簡単に触れて置こう。関西出身の弊社ヒラタ君が、絶対・..
Weblog: Gourmet Blog
Tracked: November 2, 2002 10:31 AM 」

このぐるさん側の参照記事の概要は、ぐるさんが TrackBack の仕組みで Ping を送った時点で、自動的に送られている。(概要は、特にぐるさん側で指定しなければ、オリジナル記事の冒頭の部分が自動的に付加される。)

これを見て、くまさんが、ぐるさんの Blog に興味を持ったら、くまさんの Article を引用して書かれたぐるさんの特定の Article に、ワンクリックで飛んでいくことが出来る。Web 間 / Blog Article 間の双方向 Communication が、これで成立するのである。

わかり易そうで、わかりにくい説明になってしまったかも、しれない。TrackBack の仕組みにより、Blog は Web 同士をつなぐ、"Communication" Tool に変貌することになる。いままで、被引用者側は気づかずに張られていた暗黙のリンク(Implicit Link)
が、被引用者側からも認知できる明白なリンク (Explicit Link) になる、ということろが、この TrackBack の仕組みの妙である。「あ~、僕・私の記事、誰かが参照に使ってくれたのだな~、嬉しいな、どんな風に引用されたのか、その人の Blogも、見に行ってみよ。」、ということで、TrackBack の双方向の仕組みを通じて、自然と Blog network の知り合いが広がる。しかも、自分の Article に興味を持っての引用であろうから、興味のレベルが合っている可能性も高い訳である。

Ping 送信の仕組みにより、リンクが張られた事が、相手にリアルタイムに伝わる所も良い。Web Communication Tool としての面白さは、このあたりに由来する。Web の仕組みを、email や Instant Messenger の様に使いこなせる様になる。

技術的に詳しい部分は、こちら(マニュアルの中の英語解説)を御覧頂き度い。TrackBack を応用した新機能の付加開発も、行われつつある。

TrackBack の仕組みももう少し Active に Blogging Team 内で活用して、その利便性を検証したい。少なくとも、使い方は Copy & Paste するだけなので、仕組みさえわかってしまえばとても簡単だ。

Blog の立ち上がりが増えてくると、全ての人の Article や付加されるコメント全てに日々目を通すことは時間的制約などからも非常に難しくなってくる。Blog 同士を有機的につなぐ TrackBack の仕組みをさらに使い始める、良いタイミングかもしれない。

Posted by minami at November 02, 2002 11:06 AM | TrackBack
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