November 25, 2002
Digikuma eGadget Labo - Lumix FZ1


eGadget のきちんとした評価をやろうと思いつつ、仕事も忙しくなって、なかなかじっくりとそれを行う時間が無かった。eGadget と B 級グルメに関する、ユーザー視点からの率直で、楽しみながら読める論評。これが当 Blog 2本柱。eGadget 評価も、もう少し充実させよう。

再開第一回は、最近入手した、最新デジカメ、Panasonic Lumix FZ1 から。小型軽量 Body に、アナログ 35mm カメラなら、驚きの 35 mm - 420 mm 相当の超望遠機能。それでいて、レンズの明るさは f2.8。その使い勝手を、Blog のComment 追加機能も活用して、長期レポートして行く。

望遠系デジカメでは、以前、Canon Power Shot Pro90IS という、やや大きめのデジカメを利用していた

これも10倍ズーム、光学式手ぶれ補正機能が付いていてなかなか優れたデジカメであったが、致命的だったのは、シャッターを押してから実際の撮影までのタイムラグがありすぎたこと。当時はデジカメの機能は発展途上期であったし、まだ今の様に各種の画像処理エンジンを開発していなかったキャノンとしては開発力の限界があったのだと思う。その中途半端な機種(高価格も災いして、あまり売れなかっただろうと推量する。)のせいか、その後いくら待っても、キャノンからは超望遠系デジカメは登場しない。キャノンは同時期によりハイグレードな、これまでの EOS の超望遠レンズを装着可能な一眼レフ型デジカメを開発、販売していったので、超望遠系の小型カメラの開発が空白になってしまったのかもしれない。理由ははっきりしないが(もしかすると秘密裏にまだ開発プロジェクトは、キャノンのことなので進んでいるのかもしれないが)、その後、コンパクトサイズの超望遠系デジカメを開発したのは、むしろオリンパスフジ等で、本来的には Canon 社製のデジカメを最も気に入っている Kuma は、シャッター・タイムラグが無く、よりコンパクトで、光学手ぶれ補正機能がついた夢のデジカメ、を長く待たされることになった。いつかは PowerShot ブランドで発売されることを、ずっと待ちながら、IXY などのコンパクト機を使いつないでいた。

そうして待ち続ける中で、思わぬ伏兵が、Leica レンズのデジカメへの搭載を推進する Panasonic から登場した。それが今回購入した FZ1 である。

詳しい仕様は、オフィシャルサイトの仕様に示される通り。f2.8 / 420mm 超望遠レンズを装備して、電池込みわずか350グラムという重量は、アナログ・カメラの常識からは考えられないくらいのコンパクトさだ。大きさとしては、50ミリ標準レンズを装着した比較的小さめの一眼レフ、Canon EOS Kiss をさらに一回り小さくした程度。一眼レフ的な形状を採用したことも、カメラファンには嬉しいところだ。これまでの望遠系デジカメは、長いレンズを強調した形状か、コンパクトカメラとあまり変わらないちょっと安っぽい外観のものが多かったが、FZ1 はあえて一眼レフ的なフォルムを意識している。単純にカッコだけの問題ではなく、一眼レフカメラの形状は、両手でしっかりとカメラをホールドできる、人間工学的にも優れた形状なので、好感が持てる。光学補正つきとはいえ、低いシャッター速度で撮影するシーンでは、左手でレンズをしっかり持って撮影できるのは便利だ。

軽量化のためか、外装は流行りの金属外装ではなく、強化プラスチック。しかし、この質感が思ったほど安っぽくはない。右手の指先がかかる位置にあるカメラグリップも、程よい大きさ。カメラモードダイヤルは、これも一眼レフのモードを意識したもの。EOS シリーズで採用されている様な、シーン毎の撮影機能がアイコンで示されていて、直感的にも操作がわかり易い。細かいことだが、ダイアルはやや高さがあり、親指の腹で回し易い位置にある。操作各部の人間工学的な研究は良くされている印象だ。

スイッチを入れ、撮影が可能となるまでの時間は約1秒と高速。あまり待たされる印象はないが、最近の瞬間スタートできるデジカメほどの俊敏さまでは無い。レンズの伸縮時間があるので、これはいたしかたないところだろう。以前の望遠系デジカメと比較すると、起動時間は全く問題無い。

背面の液晶ディスプレイは、ボディを小型にした影響か、それほど大きくは無い 1.5 型。明るい屋外での視認性は、低温ポリシリコン TFT 採用で全く問題は無い。感心したのは、View Finder 内の超小型液晶。これまでの望遠系デジカメは、ややView Finder の液晶の画素が粗いケースが多く、やや撮影時に違和感を覚えたが、FZ1 のそれは、なかなかくっきりと見える。モチロン、液晶ファインダーなので、視野率は100%である。特にマクロ撮影では、この視野率100%は威力を発揮する。(超望遠デジカメでありながら、マクロは Wide 側で 5cm まで寄ることが出来る。)View ファインダー液晶にも、全ての撮影情報が表示され、Menu モードで機能変更する場合も、全て背面液晶と同じ情報が表示される。複数画像の分割再生表示などをしても、小さな画像が View Finder 内でもしっかり確認できるので、撮影時は View Finder に集中出来る。

このあたりの徹底した機能性は、一眼レフを利用してきたユーザーにも歓迎されるだろう。そのほか、3段階のオートブラケット、最大4コマ / 秒の連写機能、View Finder の視度調整、QuickTime 動画撮影機能、スポット測光、コンティニュアス AF の切り替え、非球面レンズを含む8群13枚構成のライカDC VARIO-ELMARITレンズ...アナログ一眼レフユーザーが欲しいと思う機能は、てんこ盛りと言っていい。

これだけの機能で、価格は実売5万円台半ば、である。かなりのヒット商品となるだろう。

まだ使用開始して数日。機能を使い切ってはいないが、光学手ぶれ補正のすばらしさは実感している。たまたま曇天が続いた中での撮影だったが、420mmの最大望遠にしても、手ぶれが出るケースは少ない。超望遠機能のすばらしさは、以下の Wide - Tele 側の写真の違いを見れば明らかだろう。

←広角 35mm ←望遠 420mm


望遠だけでなく、広角側も、あまりひずみの無い、良い絵が撮れているのは、Leica の非球面レンズのおかげだろうか。なにしろ、12倍ズームレンズは、広角レンズの撮影面積の中の一部を、150倍に拡大できるパワーを持っている。上の写真でも、広角レンズでは全く視認できない、赤いリボンの中の文字までもが、望遠ではきちんと読める様子がわかるだろう。曇天の朝の撮影。これを、三脚無しで撮影可能だ、というのもすごいことである。

四谷駅近くの、迎賓館前から、遠く新宿の Docomo Tower をズーミング。広角や肉眼ではわからなかった、Docomo タワーのアンテナ類までが、望遠側では確認出来る。

←広角 35mm ←望遠 420mm

週末、小学生の長男のサッカーの試合を撮影したが、ピントの精度は、慣れないせいもあるのか、時々はずすケースがあった。ただ、曇天環境下でもあったので、もう少し晴天での撮影などを試したあとで、ピント精度については使用感の結論を出すことにする。

電池の持ちは、サッカーの試合撮影で、モニターはほぼ背面液晶でなく View Finder を利用、連写を多用、合計 200枚ほど撮影して、再生を繰り返して、必要でない写真は現場で70枚ほど削除をして、電池の容量は約 1/3 減じた程度。なかなかタフな小型リチウムイオン電池だ。

今後さらに長期に使い込んで、その印象は適宜 Comment 欄に追加予定。とりあえずこれまでの使用結果では、かなり満足度は高い。人にオススメしたいし、今後数週間の使い込みによっては、CyberShot U とこのカメラの二本立てで、ほぼ全てのデジカメ系撮影はこなす、Kuma にとっての 「一軍カメラ」に昇格することだろう。

尚、このカメラに限らず、デジカメ系の質問事項などもあれば、気軽に Comment 欄にどうぞ。
(eGadget の中でもデジカメはかなり研究をしていますので、利用用途に合わせた機種選定のガイドも、ある程度お手伝いできますよ。)

Posted by minami at November 25, 2002 12:35 AM | TrackBack
Comments

明日FZ1を買いに行く予定なのですが、200万画素というところが気になります。お使いになって不便を感じたことはないのでしょうか。ご意見伺わせて下さい。

Posted by: 岩原 実 on May 23, 2003 10:08 PM

岩原さん

200 万画素は、Computer の15インチ程度までの Display で撮影したデジタル写真を眺めたり、印刷でもサービス版程度にしか印刷しない場合には、十分な実力があります。

高い画質を求めるなら、やはり400万画素以上にされた方がいいですが。

このカメラの良さは、200万画素で、解像度は 1/3.2 インチの CCD ということもあって、それなり(決して悪くはありません。)ですが、超望遠レンズを小型サイズに収め、手ぶれ防止機能をつけることで、手軽にスナップとして超望遠画像を撮影できるところにあります。

そういう割り切りが出来れば、良いカメラだと思います。

画質を求められるなら、オリンパスから6月中旬に発売される、4百万画素で10倍ズーム搭載の C750 ウルトラズームを待ってみる手もあります。(こちらには光学手ぶれ防止機能はついて無い様ですので、撮影時の手ぶれには、FZ1 より慎重になる必要はありそうです。)

http://www.olympus.co.jp/LineUp/Digicamera/UZ/C750uz/nr030311a1J.html

ただし、松下もこれに対抗する高画素機を、きっと後継機として出してくるとは予想されますが。

多少とも、御参考になれば幸いです。

Posted by: minami on May 23, 2003 11:37 PM
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